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ポンプの給水システム5種類と受水槽の有無 メンテナンス料金も紹介
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2022年11月24日
「ポンプにはどんな給水システムがあるの?」
「受水槽とポンプのメンテナンスって大変?」
「受水槽の清掃費用・ポンプのメンテナンス費用はそれぞれいくら?」
この記事では、下記の3点について紹介します。
● 5つの給水方式と受水槽の有無
● 受水槽の清掃のタイミング・費用
● ポンプのメンテナンスするタイミング・費用
これから給水設備の設置をお考えの方の参考になる記事となっておりますので、ぜひ最後までご覧ください。
ポンプにはどんな給水方式がある?受水槽の有無も紹介
ポンプには、下記5つの給水方式があります。
1. 直結給水方式
2. 増圧直結加圧給水方式
3. 増圧直結高架水槽方式
4. 高架水槽給水方式
5. 加圧給水方式
各給水方式の特徴と、受水槽・ポンプの有無について見ていきましょう。
1.直結給水方式|受水槽・ポンプ不要
直結給水方式とは、配水管の水圧を利用して給水するタイプです。
各市条例で上限回数が定められており、主に戸建住宅で採用されます。
上限回数内であっても、水圧が低い場合はそれを高める設備の追加が必要です。
直接給水方式は、受水槽・ポンプが必要ないので、メンテナンス費用がかかりません。
ただし、断水が起こると水を貯水する受水槽がないので、水を使用できなくなるデメリットがあります。
2.増圧直結加圧給水方式|受水槽不要・増圧ポンプが必要
増圧直結加圧給水方式とは、増圧ポンプを設置し、配水管内の水圧では給水できない建物に、増圧ポンプの圧力で給水する方式です。
増圧直結加圧給水方式は受水槽が必要ないので、受水槽のメンテナンス費用はかかりません。
しかし、増圧ポンプのメンテナンス費用は必要です。
また、ポンプが故障しても配水管の圧力分は給水されますが、断水が起こると水を貯水する受水槽がないので水を使用できません。
3.増圧直結高架水槽方式|受水槽不要・増圧ポンプが必要
増圧直結高架水槽方式とは、増圧ポンプで屋上にある高架水槽に水を送り、重力により下の階に給水する方式です。
屋上に高架水槽を置くスペースが必要ですが、受水槽を設置しないので土地を有効活用できます。
高架水槽と増圧ポンプ両方のメンテナンスが必要です。
断水の際やポンプが故障した際は、高架水槽に貯水されている分は給水できます。
4.高架水槽給水方式|受水槽・揚水ポンプが必要
高架水槽給水方式とは、受水槽に貯水した水を揚水ポンプで高架水槽に送り、重力により下の階に給水する方式です。
受水槽・高架水槽・揚水ポンプが必要なので、メンテナンス費用がほかの給水方式よりも高くなります。
断水の際は、受水槽・高架水槽に貯水されている分は給水可能ですが、ポンプが故障した際は、高架水槽に貯水されている分のみ給水可能です。
5.加圧給水方式|受水槽・加圧ポンプが必要
加圧給水方式とは、受水槽に貯水した水を加圧ポンプの圧力で給水する方式です。
ポンプの圧力のみで給水するので、高架水槽が必要ありません。
ただし、受水槽と加圧ポンプのメンテナンスが必要です。
断水の際は、受水槽に貯水されている分は給水可能ですが、ポンプの故障の際は給水ができません。
受水槽の清掃ペースは?作業にかかる料金を紹介
受水槽の清掃は、所有者が定期的に行う必要があります。
とはいえ、どれくらいのペースで清掃を行えばよいのかわかりませんよね。
また、清掃・メンテナンスにかかる料金も気になるところです。
そこでこちらでは、受水槽の清掃ペース・費用について詳しく紹介します。
受水槽の清掃ペース
受水槽の清掃・メンテナンスは、使用者の健康を守るためにも、年2〜3回行うと安心です。
貯水容量が10トン以上の受水槽の清掃及びメンテナンス(水質検査など)は、最低でも1年に1回以上行うことが、法律により義務付けられています。
定期的なメンテナンスを怠り使用者に健康被害が出てしまったら、所有者が罪に問われる可能性があります。
罪を犯さないためにも、メンテナンスは必ず定期的に行いましょう。
受水槽・高架水槽の清掃費用|容量別の一覧表
受水槽・高架水槽の清掃費用の目安を容量別に以下の表にまとめました。
受水槽容量 | 水質検査料込み) |
~5トン | 20,000~45,000円 |
~10トン | 30,000~50,000円 |
~15トン | 38,500~65000円 |
~20トン | 50,000~76,500円 |
水槽容量 | (水質検査料込み) |
~5トン | 8,000~18,000円 |
~10トン | 12,000~30,000円 |
~15トン | 22,000~38,000円 |
~20トン | 32,000~50,000円 |
メンテナンスを行う業者によって、金額はさまざまです。
また清掃費用のほかにも、出張料や材料費がかかる場合があるので、見積もりの際に必ず確認をしてください。
ポンプをメンテナンスするタイミング!交換費用も紹介
ポンプのメンテナンスは、1年に1回行うことが義務付けられています。
そのため、受水槽・高架水槽の清掃と同じタイミングで行いましょう。
頻繁にメンテナンスを行えば、ポンプの故障を防ぐほか、部品交換だけで済み長く使用できます。
ポンプの種類ごとにメンテナンス費用の目安を次の表にまとめてみました。以下の金額に、作業費・部品代がプラスされます。
ポンプの種類 | メンテナンス費用目安 |
増圧ポンプ | 33,000~~380,000円 |
加圧ポンプ | 15,000円~20,000円 |
揚水ポンプ | 15,000円前後 |
また、給水ポンプに使われる部品の寿命目安についても次の表にまとめてみました。
部品 | 寿命目安 |
ポンプユニット本体 | 10~20年 |
オーバーホール | 4~7年 |
軸受 | 3年 |
メカニカルシール | 1年 |
グランドパッキン | 1年 |
プリント基板 | 5年 |
冷却ファン | 3年 |
平滑コンデンサー | 5年 |
リレー・タイマー | 3年 |
電磁開閉器 | 3年 |
圧力センサー | 5年 |
圧力スイッチ | 3年 |
圧力タンク | 3年 |
圧力計、連成系 | 3年 |
逆止弁 | 3~5年 |
減圧弁 | 3年 |
フート弁 | 2年 |
使用状況によって寿命は前後します。
しかし、定期的なメンテナンスを行い、不具合のある部品を発見し修理・交換すると、給水ポンプは長持ちします。
まとめ
給水方式によって、かかる費用・ポンプの有無・断水時の状況が変わります。
建物に適切な給水方式を選び、適切な工事業者を選べばトラブル防止・費用削減につながるでしょう。
本記事の内容をより詳しく知りたい方や、給水設備工事・ポンプ取替工事を相談したい方は、ぜひ弊社株式会社濱島設備にご相談してもらえれば幸いです。
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